正体のわかっているものだけでカレーを作りたい。 常にそう思っている。このことは、レシピエッセイ「わたしだけのおいしいカレーを作るために」の中でも力説していることだ。カレーに使う材料を手に入れるとき、すべて原材料表示を確認し、そこに正体のわからない文字が書いてあったら使わない。 トマトケチャップに「トマト、糖類(砂糖・ぶどう糖果糖液糖、ぶどう糖)、醸造酢、食塩、たまねぎ、香辛料」とあったら、“ぶどう糖”が正体不明。ブイヨンの素に「乳糖、食塩、鶏肉、食用油脂、チキンエキス、酵母エキス、デキストリン、チキンファット、たまねぎ、しょうゆ、香辛料、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料、(小麦を原材料の一部に含む)」とあったら、ほとんどが正体不明。だから、どちらもカレーには使わない。 こういう具合で食材と向き合っていると、最も遠い存在が、“味の素”なんですね。味の素に「味の素(アミノ酸等)」とあ
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