絶滅が危ぶまれているニホンウナギに一筋の光明が差し込んだ。完全養殖の商業化を目指す水産庁などが、研究室で人工孵化させた稚魚「シラスウナギ」を民間業者の養殖池で出荷サイズの成魚まで育てるのに成功した。かば焼きに加工しても天然稚魚を育てたウナギと遜色なく、関係者は期待を寄せる。 絶滅が危ぶまれているニホンウナギに一筋の光明が差し込んだ。完全養殖の商業化を目指す水産庁などが、研究室で人工孵化させた稚魚「シラスウナギ」を民間業者の養殖池で出荷サイズの成魚まで育てるのに成功した。かば焼きに加工しても天然稚魚を育てたウナギと遜色なく、関係者は期待を寄せる。ただ人工稚魚の価格は天然の10倍で、生産コストの削減が課題だ。卸値や小売価格の高騰でウナギを食べる習慣も薄れつつある中、商業化の早期実現が急がれる。 ウナギは9割以上が養殖もので、現在の養殖は、河口などで採取した稚魚を民間業者が養殖池で育てて出荷して