あと10年程度で温暖化によって地球の生態系が回復できない地点まで到達してしまうかもしれない。抜本的な措置を講じなければならないのは「今」なのだ。 by James Temple2019.12.13 66 40 2 3 科学者は何十年にもわたって、地球温暖化が危険な臨界点に達し、熱帯雨林、氷床、サンゴ礁を実質的に不可逆な死のスパイラルに追い込む可能性があると警告してきた。 これらの崩壊によって、海面が上昇し、海洋生物は大きな打撃を受け、世界中の気温と降雨量を左右する海洋と大気の循環パターンの混乱が起こるだろう。森林の死によって膨大に貯蔵された温室効果ガスが放出し、氷の融解は地球の(太陽光の)反射率を低下させ、双方の理由で温暖化はさらに加速し、より多くの臨界点を迎えるリスクが高まる。 こうした事態は壊滅的だが、研究者は実際に発生する可能性は低いと信じていた。しかし、11月末のネイチャー誌に掲載