MITのメディアラボの標語に、“Compasses over Maps”という言葉があります。昔だったら、偏差値の高い大学を出て、大企業に就職して、そこで管理職になればそこそこ生きていけた。それが人生の「地図」だったわけですね。でも今の時代、地図はどんどん変わっていく。昨日までそこにあった橋が急になくなったりするわけですよ。コンパス、つまり進むべき方向を見定めて前に進む力が必要になってくる。それが専門性です。 しかし、日本はみんなジェネラリストになるための教育を受けるので、ものすごく専門家が少ない社会です。ただ、ジェネラリストにも二通りのパターンがある。何でもできるジェネラリストと、何にもできないジェネラリストです。