仮設住宅が建っているため、校庭の使用に支障を来していた沿岸地区の小中学校で、仮設校庭の整備が進められている。国の復興交付金を活用し、宮古市の赤前小で今月完成したほか、陸前高田市、大槌町の計4校で整備中だ。子どもたちは狭い運動場で体育の授業や部活動を強いられてきており、運動環境の改善が期待される。 復興交付金を使い、仮設校庭を整備しているのは、陸前高田市の第一中と米崎中、米崎小、大槌町の吉里吉里中。宮古市の赤前小は近くの原野3千平方メートルに仮設校庭が完成し、10日に完成式を行った。5校とも校庭に仮設住宅が建っている。 第一中は、徒歩5分ほどの酔仙酒造工場跡の約1万5千平方メートルに仮設校庭を整備。今月中には工事を終える予定だ。事業費は3千万円。国の復興交付金で5分の4が補助され、残りは後年度に地方交付金で措置される。 【写真=陸前高田市高田町の酔仙酒造跡地に整備が進む第一中の仮設校庭】
東日本大震災から1年以上が経過し、あらためて仮設住宅への入居を希望している人たちは、それぞれに事情を抱えている。「県外の避難先から古里に戻りたい」「仮設入居の際に同居した親世帯と別々に暮らしたい」といったケースが多いという。すんなりと入居できる人はまれで、被災地では民間住宅も不足がちだ。待機者の多くは我慢の日々を送っている。 ◎民間賃貸物件も不足気味 「自分を知っている同級生がいるし、避難所で知り合った心強い仲間もいる。戻ってきてほっとした」。石巻市の元福祉施設職員の女性(54)は4月中旬、約半年暮らした千葉市の雇用促進住宅を引き払い、地元の仮設住宅に入居した。 河北地区の自宅が津波で流され、母や姉夫婦を亡くした。子どもたちが暮らす関東地方に避難し、住宅あっせんを受けた。一人暮らしを始めたものの、部屋でテレビを見て過ごす時間が多くなった。被災地とはかけ離れた地域の雰囲気にもなじめなかっ
川内村に初の仮設住宅完成 「村での生活取り戻そう」 完成した仮設住宅を下見する松崎さん夫妻 福島県川内村に初の仮設住宅が完成し、7日、入居者説明会が村コミュニティーセンターで開かれた。福島第1原発事故の旧警戒区域の住民ら46世帯94人が11日から、入居する。 仮設住宅は県が村の「帰村宣言」を受け、木造平屋の2DKと3Kの計50戸を宮渡地区に建設した。入居予定者のうち44世帯90人が旧警戒区域の避難者で、残りの2世帯4人は特定避難勧奨地点などの住民だった。 説明会で遠藤雄幸村長は「復興は村で生活することが大切。古里に住む当たり前の生活を取り戻そう」と呼び掛けた。 避難先の郡山市の仮設住宅から移る大工松崎勝芳さん(74)は妻と新居を下見し、「村は空気がいいが、できれば数キロ先の自宅に帰りたい」と複雑な心境を語った。村によると、現在の帰還者は村民の5分の1に当たる約600人。旧警戒区域には
東日本大震災では5万戸を超える仮設住宅が建設されましたが、法律に基づく仕様で部屋の広さが制限されているため、一般の住宅よりも小さな浴室やキッチンにしなければならず、当初、製品が不足しました。 このため国土交通省と厚生労働省は、一般住宅の製品も使うことができるよう仮設住宅の仕様を見直すことになりました。 仮設住宅の仕様は、災害救助法に基づいて1戸当たりの広さが29.7平方メートル、費用はおよそ240万円などと定められています。 東日本大震災でもこの仕様に沿って5万2600戸余りの仮設住宅が建てられましたが、住宅が狭いため、浴室やキッチンなどは、一般の住宅に使われているものよりも小さい製品が必要となりました。これらの製品は、あまり使われないことから発注を受けたメーカーの生産が追いつかず、当初、製品が不足しました。 このため、国土交通省と厚生労働省では、一般の住宅に使っている製品も使えるようにす
大雨・渋滞 出はなくじかれる GW後半 傘を持って駐車場を歩く親子。風雨のため行楽の予定を変更する人も多かった=3日午後2時ごろ、宮城県村田町の東北自動車道下り線の菅生パーキングエリア 大型連休後半は3日、荒天の下でのスタートとなった。高速道路のパーキングエリア(PA)やJRの駅には、うらめしそうに空を見上げる家族連れの姿が目立った。 日本道路交通情報センターによると、東北自動車道の下りで、安達太良サービスエリア(SA、本宮市)を先頭に約42キロの渋滞が発生。上りは午後2時ごろ、国見SA(福島県国見町)付近で10キロ渋滞した。 宮城県村田町の菅生PAでは同日午前から夕方にかけて、入り口付近に車列ができた。 さいたま市の無職菊池武巳さん(62)は午後2時半ごろ、約9時間かけて宮城入り。震災見舞いを兼ね、気仙沼市の親類宅を訪ねる予定だった。 菊池さんは「家を出るときも雨が降っていて、雨
発達した低気圧の影響による大雨は4日、宮城、岩手両県沿岸を中心に、住宅への浸水や土砂崩れなどの被害が拡大した。宮城県では石巻、気仙沼、涌谷、美里の4市町で午後11時現在、1025世帯、2612人に避難勧告・指示が発令されている。岩手県でも釜石、大槌、山田の3市町の200世帯に一時避難勧告が出された。 気仙沼市では、鹿折川に周辺の山から沢水が流れ込み、濁流が西中才地区の護岸を100メートルにわたり削り取った。 この現場から数百メートル離れた西中才仮設住宅(9世帯、16人)では、排水路に土砂が詰まって水があふれ、3棟の建物を取り囲んだ。土のうで止水したり、ポンプ排水したりしての作業が4日夕まで続けられた。 仙台管区気象台によると、降り始めからの雨量は釜石市349ミリ、気仙沼市231.5ミリなど。岩手県山田町では24時間雨量が345ミリに達し、観測史上最多を記録した。同町織笠地区では高台に
低気圧と前線の影響で、東北の太平洋側では局地的に激しい雨が降っています。この雨で、宮城県や岩手県の被災地では浸水や冠水の被害が出ています。 このうち、釜石市平田地区にある仮設住宅では、3日午後7時ごろ、浸水しているという情報が市によせられました。釜石市によりますと、この仮設住宅には100世帯余りが入居していますが、住宅の間の通路数本が浸水し、深いところではくるぶしほどの高さまで水が来ているということです。このため、市の職員が電動のポンプを持ち込んで排水に当たっていて、仮設住宅に住む人が窓から心配そうに作業の様子を見守っていました。 釜石市天神町では、仮設住宅の裏山の沢の水があふれて仮設住宅に流れ込む危険があるため、職員が土のうを50袋ほど用意して対応に当たっているということです。 また、警察によりますと、陸前高田市気仙町の浸水域を走る国道45号線が長さ50メートルに渡って、およそ30センチ
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