仙台市が配布した公費助成に関する資料。明記されていないが、擁壁工事に伴う階段や駐車場の復旧費は自己負担とされている <隣地利用断念> 公費を投じて復旧した土地に住宅が建てられない。東日本大震災の内陸被災地で、そんな奇妙な現象が起きている。 擁壁が崩れた仙台市宮城野区小鶴の宅地。震災前にあった貸家は既に解体されている。今春から市の助成を受けて擁壁の補強が進められているものの、完工しても再建築は認められない。 建築基準法は宅地が2メートル以上道路と接するよう求めている。火災時の消火活動などに備えるためだ。小鶴の土地は四方を宅地や畑に囲まれ、条件をクリアできない。 不動産業界で「再建築不可物件」と呼ばれる状況で、古い造成地などで建て替え時に問題が顕在化するケースも多い。土地を所有する60代男性は「市は復旧後の活用を考えていないのではないか」と首をかしげる。 道路と接している別の土地とつ
行政泥仕合 仙台・緑ヶ丘3丁目、宅地復旧めど立たず 宅地の復旧方針が定まらない中、新たな鋼管くいを打ち込む宮城県の災害復旧工事が進む 東日本大震災で地滑り被害を受けた仙台市太白区緑ケ丘3丁目の宅地再建が、震災から1年8カ月近くたった今もめどが立っていない。宮城県と仙台市が事実上、復旧事業の責任を押し付け合っている状態で、住民は「被災地であることが忘れ去られている」と苦悩の色を濃くしている。 緑ケ丘3丁目は、宮城県沖地震(1978年)でも地滑りが起き、一部は集団移転の対象にもなった。県はその後、鋼管くいを埋めるなどの防止策を取り、一帯は県管理の地滑り防止区域に指定された。 東日本大震災では、地区の大半の約100区画で地滑りが発生。被災した約20戸が家屋を解体した。県は昨年6月、被災宅地でいち早く、地元に対し復旧工事を行う方針を表明。2度目の被災となる住民の多くは「復旧が早く進む」と期待し
■19世帯が避難生活 東日本大震災は、久喜市南栗橋地区に液状化現象という大きな傷痕を残した。13日現在、19世帯が被害家屋を離れ、震災から3カ月たった今も、借家などで避難生活を送っている。 液状化の被害で同日現在、南栗橋地区の164世帯が住居の被災を証明する「罹災(りさい)証明」を申請。市が3月に行った被災宅地の被害状況調査では27の宅地に沈下などが見られ、立ち入りに十分注意を要するとの判定が出ている。 家屋が傾くなどしたため、自宅を離れ、妻や2児と久喜市外の賃貸住宅で一時避難している40代の男性会社員は「家族を第一に考えると、夏休み中には自宅に戻りたい。家の修復に資金面で支援があると助かる」と胸中を明かす。 住宅の被害は被災者生活再建支援法で救済される。同法は300万円を上限に公的支援を受けられるが、適用は全壊世帯が基準となる。94世帯が「一部破損」と認定された南栗橋の被害住宅は、全戸が
東日本大震災で、仙台市内の丘陵部を造成した宅地が深刻な地滑り被害に見舞われている。 市内31か所の約2100戸が被災し、敷地に大きな穴が開いたり、壁に亀裂が走ったりしている。地盤が不安定なまま住み続けることは難しく、市は集団移転も検討している。 市によると、被害は1950〜60年代に造られた団地が大半を占め、仙台駅の半径5〜6キロ圏内に広がっている。当時は、宅地造成に関する規制が緩く、工法も古かったため、斜面の表土を剥いで盛り土し、住宅を建てた例が目立つという。 斜面はモルタルで補強するなどしたが、劣化が進み、震災時の大きな揺れや余震で盛り土が滑ったとみられる。 同市太白区緑ヶ丘4丁目にある「緑ヶ丘第4町内会」では、全190戸のうち189戸で地滑り被害が確認され、69戸が全壊した。民家の壁や塀が傾き、道路は1メートル近く沈下。市は、104世帯に避難勧告を発令した。 約40年前から住んでいる
液状化被災 住民グループ結成 5月8日 18時38分 震災によって130棟余りの住宅に液状化の被害が出た埼玉県久喜市で、被災した住民たちがグループを結成し、宅地造成を行った市に対して補償などを求めていくことになりました。 久喜市の南栗橋地区では、液状化によって135棟の住宅が傾いたり沈んだりする被害が出ました。この地区は、およそ30年前に今の久喜市が宅地の造成を行ったことから、住民の間で「市の責任を追及すべきだ」という声が上がっていました。被災した住民およそ60人が、8日、集会を開き、結束して市側との交渉に当たるため、グループを結成しました。このあと今後の活動方針について話し合い、久喜市に対して、金銭的な補償や、再び液状化が起きないための地盤改良などを求めていくことを決めました。グループの代表を務めることになった石澤栄祐さんは「家の傾きを直したり、地盤を改良したりするには多額の費用がかかり
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