「放流適切か」検証求める声 ダムの川で浸水被害 豪雨の深い爪痕が刻まれた会津の被災地では、2日も行方不明者の捜索や孤立した地区からのヘリコプターによる救出が続いた。ボランティアの受け入れが始まり、各市町村は一日も早い復旧に向け対策を急ぐ。一方では「なぜ大きな被害が出たのか」と、豪雨災害の検証を求める声も強まってきた。首都圏などに向けた電源地域としてダムが連続して造られて以降、流域では水害がたびたび発生しており、ダム放流との関連が疑われてきたからだ。 金山町越川で床上浸水の被害に遭った男性は、近くを流れる只見川を見ながら「昭和44(1969)年の集中豪雨災害の後、かさ上げなど家の周りに護岸を施したのに約1.5メートルも浸水した。今回はあの時の3~4倍の水量があったのではないか」とつぶやいた。十分な備えがあったのに、なぜ…。男性の脳裏を疑問がよぎる。 県民生活を守る立場にある県だが、ダム