低価格で甘く飲みやすい上、アルコール度数の高さを売りにした「ストロング系」と呼ばれるチューハイ飲料が人気だ。しかし、少量飲んだだけでも悪酔いし、暴力的になるなどのトラブルも多い。ストロング系チューハイに警鐘を鳴らす国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)精神保健研究所薬物依存研究部の松本俊彦部長に話を聞いた。 ▽少量でも多量飲酒者に ストロング系チューハイは、アルコール度数が9~12%と非常に高いにもかかわらずジュースのような甘い口当たりで、ビールやアルコール飲料自体が苦手な人でも飲みやすいのが特徴。「500ミリリットル入りの缶を3本飲むと、自分を見失うほど酔って暴れる人が少なくありません」と松本部長は危惧する。 アルコール度数9%の場合、350ミリリットル缶1本の純アルコール量は25.2グラムで日本酒1合分程度。これは、厚生労働省が定める1日当たりの適度な飲酒量(純アルコール量で約