子どもの英語習得が早いのは 「記憶力がいいから」ではない 「年を取って記憶力が衰えた。若いうちにもっと英語を勉強しておけばよかった」と後悔している人は少なくないだろう。一般的に語学学習は若い方が有利とされているが、果たして本当にそうなのか。言語脳科学者である、東京大学大学院総合文化研究科の酒井邦嘉教授はこう話す。 「勉強しなければ英語は身に付かない、という認識自体が間違っています。皆さん日本語は学校で教えられる前から自然と話せますよね。学習するにつれて、語彙力が伸びたり解釈の幅が広がったり、ということはあります。しかし、国語が苦手という人も、日本語は話せるわけです。日本語を母語とする人で、五段活用をきちんと理解できていないから話せない、という人はいません」 つまり、人間は文法などの法則を基に話しているわけではない。教科としての英語の勉強が苦手だから英語が話せないわけではなく、言語に得意も苦