元オリンピアンで著作も多く、「走る哲学者」とも呼ばれる為末大氏。『言語の本質』の著者で、言語習得研究の第一人者である今井むつみ氏。いま、出版界を賑わせる話題の二人による共著『ことば、身体、学び ー「できるようになる」とはどういうことか』が扶桑社より9月1日に発売される。 ことばが世界をつくるのか。世界がことばをつくるのか。 私たちが意識せず使いこなしている「ことば」とは何だろうか。 「言語能力が高い」、「運動神経がいい」とはどういう状態を指すのだろうか。 スポーツでも言語の習得でも、繰り返しながらやさしいことから難しいことへ、段階をふんだ「学び」が必要になる。しかし、「学び」とは単なる知識の獲得ではなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそが本質であると今井氏は言う。その究極のかたちを為末氏は、調整力の高さ、すなわち「熟達」と呼ぶ。私たちはどのように学ぶのか、そこに身体がどのようにかかわ