保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也 確率や統計の話題には、ギャンブルと関係するものが多い。その中でも、コイン投げゲームにまつわるものは数多くある。コイン投げゲームの有名な法則を1つ紹介しよう。 まず、偏りのないコインを1枚用意する。コインを投げて表が出たら勝ち、裏が出たら負けとする。勝ちの場合は100円を受け取り、負けの場合は100円を支払う。このコイン投げを何度も繰り返す。コインを投げるごとに、100円を受け取ったり支払ったりするので累計収支が変動する。 コインに偏りがないとしているため、表と裏の出る確率はいずれも2分の1とみてよい。まず、最終的な累計収支がどのように分布するかを考えてみよう。最終的な累計収支がトントンになるケースは、たくさんある。当初勝ち続けて黒字が膨らんだが、その後
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