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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (5)

  • 中国思想における「絶対悪」と米中対立 - 梶ピエールのブログ

    vimeo.com 四連休の間、少し思うところがあって、4年前に講談社学術文庫に収録されたフランソワ・ジュリアンの『道徳を基礎づける』について、同書の訳者で、中国思想史の専門家である中島隆博と批評家の東浩紀が語り合ったゲンロンカフェのイベント映像(「カントと孟子が語り合うーー『道徳を基礎づける』講談社学術文庫版刊行記念トークイベント」)を視聴した(公開時には見逃していた)。 そして、その内容は現在のいわゆる「中国問題」を考える上でも示唆に富んでいると思ったので、そこで語られたことをベースに自分なりの考えをまとめてみたい。 bookclub.kodansha.co.jp 論じられた内容は多岐に上るが、個人的に現代の中国問題を考える上でとても重要だと感じたのが、後半部分で東によって提起された、中国思想における「超越性」と、そこで提起される「悪」の問題である。そこでの問題提起を僕なりに理解するな

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    notio 2021/07/27
  • 深圳のデザインハウスに見る「仲介」と「パクリ経済」の効用 - 梶ピエールのブログ

    最近国立大学では冬休みがどんどん短くなってきていて、この年末から正月にかけてもまともに読書する時間が持てなかったのだが、その中では藤岡淳一『「ハードウエアのシリコンバレー深セン」に学ぶ』(インプレスR&D)がとても印象的だった。 「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing) 作者: 藤岡淳一出版社/メーカー: インプレスR&D発売日: 2017/11/24メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 藤岡氏は、深圳に社を持つEMS企業、ジェネシスの創業者・社長として2001年から10年以上にわたって深圳の製造業の現場で活躍してきた実業家だ。通常、中小企業のオヤジが成功談をにしましたというと、他人にはあまり参考にならない苦労話、自慢話でお腹イッパイ、、と思われがちだが、このはそういった類の

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    notio 2018/01/16
  • それでも中国は世界第二位の経済大国である(上) - 梶ピエールのブログ

    先日、中国共産党の第19回党大会が開かれ、その後の一中全会で新たな政治局常務委員の顔ぶれが発表されたが、それとはあまり関係なく、このところ、「中国崩壊論」がらみの記事で2回ほど取材を受ける機会があった。野嶋剛氏によるNewsPickの記事「中国経済崩壊論の問題点」(有料記事)および、高口康太氏によるNewsWeekの記事「中国崩壊の崩壊カウントダウン」である。 ただ、私は狭義の「中国崩壊」すなわち、何らかのリスクが顕在することによって近いうちに共産党政権が倒れることを予言する書籍にはあまり関心を持っていない。むしろ最近注目してきたのは、より新しいタイプの、GDPの水増しが深刻なレベルであり、実際のGDPは公式統計の3分の1程度である、といった主張を展開する、いわば「中国経済成長まぼろし」ともいうべき一連の著作である。私がこれらの著作に関心を持つのは、いわば自分の守備範囲内なので、より

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    notio 2017/11/01
  • 「私には敵はいない」と語った劉暁波は、「私利私欲」を捨てた人だったのか、それとも「私利私欲」を貫いた人だったのか - 梶ピエールのブログ

    今年7月に劉暁波が多臓器不全で亡くなった後は、日でも数多くの追悼文や、中国共産党を非難する文章が書かれた。一方で、劉の死については、SNS上も含め、それについて積極的に語ろうとする者と決して語らない者がはっきりと別れるという意味では、中国に関心を持つものにとってもある種の「分断」をもたらすものだった。私は、劉暁波の問題について、そのような「分断」を含め、表立っては語られることがない、いわば「隠された」問題の方が実は重要である、という漠然とした思いを抱いていた。ただ、どのようにしてその問題について語ればよいのか、言葉を探しあぐねてきた。 そんな中、たまたま目にした『週刊読書人』に掲載された「劉暁波の死をきっかけに」と題された羽根次郎氏の一文は、上に述べたような「隠れた問題」を明るみに出すという点では格好のテキストだった。発表後、それほど話題になっているとは言えないテキストだが、あえてここで

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  • 岡本隆司『中国の誕生』 - 梶ピエールのブログ

    中国の誕生―東アジアの近代外交と国家形成― 作者: 岡隆司出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2017/01/06メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 沖縄(琉球)の問題とチベットの問題は実はつながっている!このご時世に不用意にこんなことを言おうものなら、ただちにネトウヨ認定されてしまうかもしれない。確かにグーグルで「沖縄」+「チベット」で検索すると、「米軍基地の問題で沖縄に自己決定権なんて認めたら、チベットみたいに中国に侵略されてしまう!」などといったネトウヨの主張がわんさかとヒットしてくる。しかし、もちろんここではそんな主張がしたいわけではない。 既に近代中国外交史、経済史の分野で数多くの著作を著してきた岡隆司の近著『中国の誕生―東アジアの近代外交と国家形成―』は、近代中国が周辺部との関係を変化させていく中で、その「境界」を確定し、認識していく過程を中

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    notio 2017/06/03
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