さっき、テレビで『20世紀少年』やってるのをぼーっと観ていて、つくづく思った。 こういう映画の企画は2、3年前から動いてるんだろうけど、公開までにまさかここまで、世の中が一気に貧しくなっちゃうとは想像できなかったんだろうな。 そういうこと以前の出来そのものも、過去と未来をシャッフルしながら進んでいく原作の展開を、この映画はうまく処理できていなくて、生理的、心理的な流れがぶつ切りで、それぞれの出演者は青筋立てて熱演してるのに全部から回り、という痛ましいことになっている(この監督に限らず、90年代的なセルフボケツッコミや内輪ウケセンスが身上で、物事に正面から向き合うことを避けてた種類の才能は、プラスのカードが全部マイナスにひっくり返るような苦境に、これからどんどん立っていきそうな気がする)。 けれど、仮にその辺がうまく行ってたとしても、話の背景にあるプロットやメッセージ自体の「いい気なもんだ」