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タイトルに釣られたものの、じつに愉しい読書だった。 最高峰の知識人ふたりの、書を愛でるウンチクをたっぷり味わう。本好きにオススメ。これは、「物語を消費するのが好き」とか、「情報を吸収するのが好き」という意味ではない。消費や吸収なら、アニメやネットでイケるでしょ(「本」じゃなくて「画面」でおk)。そうではなく、「本を読むのが好きな人」なら、ニヤニヤしながら読むだろう。 本書は、ウンベルト・エーコとジャン=クロード・カリエールの対談集。「薔薇の名前」「フーコーの振り子」の原作者エーコと、「存在の耐えられない軽さ」「マックス、モン・アムール」の脚本を書いたカリエール、どちらも最高の作家であり読者だ。 そんな二人が、「電子書籍は本を滅ぼすか」について、開始30頁あたりで早々に結論を下す。勢い込んだ読み手には、ひょうし抜けするほどあっさりしてる。 ですから、「電子書籍」が書物を滅ぼすことはないでしょ
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