昨日の続き。 デカルトは「我思うゆえに我あり」と言いました。なんでそれをぼくが知っているかというと、彼はそのことを『方法序説』という本に著して世に問うたからです。彼は自分が考えて考えて辿りついたアイデアを、他人に伝えようとしたのです。それはなぜか? 黙って一人胸の内に秘めておくこともできたのに? ぼくは子供の頃、自分の行動範囲しか世界はないのではないか、というような妄想をしていたことがありました。なにかの理由があってここに連れてこられてきて、ずっと監視されていて、ぼくが行く可能性のあるところはしっかりと作られているけれど、例えば入る用事もないようなビルなんかは外側だけはちゃんと作ってるけど中身は張りぼて、更に、行く必要もないような遠いところなどは実際には存在しないのではないか? そのような妄想を、どういった話の経緯でそこに辿りついたのかは忘れましたが、ある時、知人も同じように昔持っていたこ