当時小学5年生だった少年(15)が自転車で女性(67)をはねて重い障害を負わせた事故で、神戸地裁が今年7月、少年の母親(40)に約9500万円の高額賠償命令を出して以降、自転車保険への加入者が急増している。自己破産も余儀なくされる金額にユーザーや遊び盛りの子を持つ親が恐怖した結果だが、専門家によると「妥当な額」という。 財団法人「日本サイクリング協会」(JCA)によると、全国の自転車の保有台数は7000万~8000万台で、日常的に利用されているものは約3000万台とみられている。そのうち、保険に加入している割合は「統計がないため把握し切れていないが、10%に満たないのではないか」(JAC)という。 実際、自転車で保険というと盗難に対する損害保険が頭に浮かぶ程度。それだけに、7月4日の神戸地裁判決が与えた衝撃は大きかった。 インターネットで加入できるネット保険「au損害保険」では判決前