「仕事1本だ!」なんて言ってるようじゃ、本物じゃないですよーーワークライフバランスの先駆者・佐々木常夫さんが語る「働き方改革」 もはや時代を象徴する言葉になった「働き方改革」。その“本丸”ともいえる長時間労働の改善や生産性の向上に管理職として30年以上前から取り組み、ワークライフバランス実現の先駆者として知られているのが、元東レ取締役の佐々木常夫さんだ。 そもそも、なぜ働き方を見直すのか。どうすれば実現できるのか。佐々木さんの豊富な経験も交えながら、多くのビジネスパーソンが直面する疑問と悩みに対するヒントを聞いた。 佐々木 常夫(ささき つねお) 1944年秋田市生まれ。69年に東京大学経済学部を卒業後、東レ株式会社に入社。家庭で自閉症の長男、肝臓病・うつ病を患った妻らを支えるかたわら、職場では徹底した業務効率化で数々の実績を挙げ、01年に事務系の同期で最初の取締役となる。03年、東レ経営