ここしばらく、毎年この時期に「暴論」を書くことになっている……のかどうか知らないが、どうも今年もそういう流れらしいので、若干例年より遅れたが、やってみることにする。 ここへきて、格差問題に再び注目が集まるようになってきているようにみえる。きっかけはいくつかありそうだが、最近邦訳が出版されたピケティの「21世紀の資本」はまちがいなくその1つだろう。 加えて、OECDの最近の発表も、注目を集めた。OECD 全域で過去 20 年間に所得格差の拡大が一般化しており、そうした格差が経済成長を抑制してきた、という論文で、少なくとも格差が拡大しているという指摘、及びそれが望ましくないという見解においてはピケティの議論と同じ方向性といえよう。 ・Federico Cingano「Trends in Income Inequality and its Impact on Economic Growth」(O
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