新型コロナウイルス感染対策の行動制限がない3年ぶりの夏。だが、27日も全国の新規感染者数が20万人を超えるなど流行「第7波」拡大の勢いは止まらず、観光地への出足にブレーキがかかっている。人出の回復を見込んだ首都圏の観光地は出ばなをくじかれ、またもや先が見通せない不安にさいなまれる。(西川正志、小形佳奈、西岡聖雄、加藤益丈) 東京・浅草の仲見世通りでは27日、厳しい日差しの下、かき氷や冷たい飲み物の店に観光客らが列を作っていた。もっとも、土産物店の女性スタッフ(68)は「15日ごろからがくんと人出が減った」とぽつり。政府関係者が「新たな行動制限は考えてない」などと繰り返す中で仕入れを増やしたものの、「こんな状況では減らすしかない」と浮かない表情だ。 宿泊施設にも第7波の影響がじわりと広がる。ホテルサンルート浅草取締役総支配人の日比一弥さん(60)は「団体、個人とも予約キャンセルが入ってきてい