訪日時の歓迎夕食会で佐藤栄作首相(右端)らと乾杯するフィリピンのマルコス大統領(右から2人目)、イメルダ夫人(同3人目)ら=東京の首相官邸で1966年9月30日、肩書はいずれも当時 「マルコス」――。9日に大統領選挙が行われるフィリピンで、この名は相反する二つの響きを持っている。かつて長期独裁政権を敷いた故・マルコス元大統領による戒厳令の被害者は「独裁の同義語」と話す一方、今回の大統領選で最有力候補とされる長男、フェルディナンド・マルコス元上院議員(64)を支持する若者は「偉大さ」と表現する。なぜこれほどの差があるのだろうか。 「私たちが経験した以上の独裁が待っていると思います」――。1972年に発令された戒厳令下で反政府派とみなされ軍による拷問を受けた元下院議員、ロレッタ・ロザレスさん(82)は、そう言って眉を寄せた。マルコス氏が政権を担う可能性が高まり、過去の経験がフラッシュバックする
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