経団連は10日、希望すれば結婚後も夫婦がそれぞれ従来の姓(名字)でいられる「選択的夫婦別姓制度」の導入を求める提言を公表した。国際化が進むビジネスの第一線で活躍する女性が増える中、旧姓を職場で通称として使用する日本独特の仕組みを「企業にとってビジネス上のリスク」だと指摘。政府に対し、制度導入を盛り込んだ民法の改正案を、国会に「一刻も早く提出」するよう求めた。 経団連は今年1月と3月に、選択的夫婦別姓の導入を政府に要望していたが、組織の意向を強く反映する提言にまとめたのは初めて。
経団連・ダイバーシティ推進委員会の魚谷雅彦委員長(資生堂会長、手前右)は、加藤鮎子女性活躍担当相(奥中央)に選択的夫婦別姓の導入を要望した=東京都千代田区で2024年1月17日午前8時10分、町野幸撮影 「ビジネスにも女性活躍にも悪影響が出ている」――。結婚後も希望すれば従来の名字(姓)を本名にできる「選択的夫婦別姓」制度の導入を目指して経済界が動き出した。結婚後は旧姓を「通称」としてしか使えない日本独特の制度は、国際化が進むにつれて限界が見え始めているためだ。 世界では異質「夫婦同姓制度」 「国際的に活躍される方のキャリア形成の阻害要因となっている。海外の訪問先でアイデンティティー(本人証明)が一致せず、締め出されることもある」 1月17日、東京・千代田区の経団連会館で開かれた経団連と加藤鮎子女性活躍担当相との会合で、経団連・ダイバーシティ推進委員会の魚谷雅彦委員長(資生堂会長)は「選択
障害のある人々の就労を支援する京都市内の事業所が、人気テレビアニメ制作の受注を始めた。何かに強いこだわりを持つ障害特性の人は、集中力を維持して繊細で創造的な作業を続けられる傾向があるとされる。事業所は障害特性が作画の強みになるよう、能力を発揮しやすい作業環境を整備。従来は安く抑えられがちな工賃を大幅に引き上げ、日本のアニメ人気を追い風に海外からの仕事も獲得している。 事業所は「シェイクハンズ三条烏丸」(京都市中京区)。障害者総合支援法に基づく「就労継続支援事業所」のB型に分類され、4月に開所した。現在は、精神障害や発達障害があって一般企業への就職が困難な20~30代の10人が通所し、パソコンでアニメの原画制作に取り組んでいる。
6日午後4時ごろ、沖縄県・宮古島周辺を飛行中の陸上自衛隊のヘリコプターがレーダーから消えた。防衛省によると、高遊原(たかゆうばる)分屯地(熊本県益城町)の第8飛行隊に所属するヘリで、6日夜に記者会見した陸自トップの森下泰臣(やすのり)・陸上幕僚長は「総合的に航空機事故と判断した」と述べた。当時は隊員10人が乗っており、第8師団(熊本市)の坂本雄一師団長(55)が含まれていた。 海上保安庁によると、機影が確認できなくなった付近の海域で捜索していた巡視船が6日午後6時半以降、油や複数の浮遊物を発見した。ヘリのローター(回転翼)のようなものや、「陸上自衛隊」などと記載されたオレンジ色の袋状のものが見つかっている。
三重県警名張署に迷いヤギが保護され、署員らの間で人気者になっていた。8日、飼い主が見つかり、ヤギは無事に飼い主のもとに戻った。 同署によると、ヤギは7日午後9時50分ごろ、名張市夏見の歯科医院の駐車場にいるところを、付近の住民から通報を受けた同署員が見つけて保護した。保護する際、パトカーのドアを開けたところ、ヤギが自分でパトカーに乗り込んだという。 ヤギは体が黒色で、短い角があり、体は小型犬ぐらいの大きさ。首に鈴が付いた緑色の首輪をしていて、人になれていたことから、ペットとして飼われていたと思われていた。
出土した鼉龍文盾形銅鏡。盾と鏡を合わせたようなデザインで、鼉龍文や幾何学文様など精緻な装飾が特徴的。中央の丸い突起はひもを通す「鈕」=奈良市教委提供 奈良市にある国内最大の円墳、富雄丸山古墳(4世紀後半、直径109メートル)の未盗掘の埋葬施設から、過去に類例のない盾形の銅鏡(長さ64センチ、幅約31センチ)と蛇行剣と呼ばれる鉄剣(全長237センチ、幅約6センチ)が出土した。いずれも国産とみられる。盾形銅鏡は国内で出土した銅鏡で最も大きく、裏面には精緻で複雑な文様が施されていた。蛇行剣は曲がりくねった刃が特徴で、古墳時代の鉄剣としては東アジア最大、蛇行剣では国内最古という。25日、発表した市教委と奈良県立橿原考古学研究所は「古墳時代の金属器の最高傑作」と評しており、国宝級の発見といえる。 埋葬施設は、墳丘から北東方向にせり出した「造り出し」で見つかった。木の幹を二つに割り、内部をくりぬいて被
山口県周南市野村1の民家の池から、かみつかれるとけがをする可能性があるカメが逃げたとみられるトラブルで、県警周南署は20日、同日朝にカメが池の中で見つかったと発表した。飼い主の60代女性から「池にいる」と連絡があり、署員が駆けつけて確認した。台風14号の大雨で増水した池から逃走したとみられていたが、署は「逃げた後に戻ったのか、ずっと池にいたのか……。恐らく、池の水が大雨で濁り、カメを見つけられなかったのでは」としている。 19日午後に女性から「池のカメがいなくなった」と通報があった。カメは種類は不明だが、ワニガメかカミツキガメの可能性があり、署員と周南市職員数人が日没までカメを探したが見つからなかった。住民らに注意を呼びかけていたが、20日午前7時ごろ、女性が池の中で元気に泳ぐカメを見つけたという。
政府が新型コロナウイルスの感染者が自宅などで療養する期間を短縮したことについて、尾身茂・基本的対処方針分科会長は8日、「短縮に懸念を持つ専門家が十分に議論する場がなかった」と述べた。政府による対策変更のプロセスに苦言を呈した形だ。 同日の分科会終了後、尾身氏が記者団に見解を述べた。政府は7日、有症状の感染者の療養期間を原則10日間から7日間に、無症状は7日間から5日間へと短くした。他の人に感染するリスクがわずかに残ることから、一部の感…
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の看板を外す橋本聖子会長(右)と武藤敏郎事務総長(肩書はいずれも当時)=東京都庁で2022年6月30日午前11時26分(代表撮影) ある調査によれば、日本はこの70年間で、実に85%もの年月をオリンピック・パラリンピックの招致、開催に費やしてきたという。「オリンピック依存症」とも言える状態だ。約1年前に東京大会が終わったと思ったら、今度は札幌市による2030年冬季大会の招致活動が本格化している。今、この国に五輪開催は本当に必要なのか。調査で「85%」を導き出した坂上康博・一橋大名誉教授(スポーツ社会学)に聞いた。【福島祥】 戦後、招致と準備に明け暮れる各都市 日本が戦後初めて招致に乗り出したのは1952年だ。60年大会の東京開催を目指したが、ローマが選ばれた。 坂上さんは、この52年を起点に東京大会が閉幕した21年9月に至る69年4カ月を対象として
立川裕子さんが被爆から3日間の体験をつづった手記。2021年7月に寄贈した長崎原爆資料館で保管されている=長崎市で2022年7月23日午後2時43分、樋口岳大撮影 長崎市の立川裕子さん(91)が被爆してから3日間の経験をつづった手記が今夏、「原爆日記」として書籍化された。被爆後、治療のため休学した半年の間につづったもので、生々しい記憶や素直な思いが記されている。刊行したフリーディレクターの吉村文庫さん(60)=同市=は「被爆者が高齢化する中で貴重な記録。全文を読み、被爆の実相を知ってもらいたい」と話す。 立川さんは長崎県立長崎高等女学校の生徒だった14歳の時、爆心地から約1・2キロ北の三菱重工長崎兵器製作所大橋工場で動員中に被爆。血まみれになり、刺さったガラス片が体内に入るなど重傷を負った。同僚と救援列車で郊外に避難しようとしていた8月10日未明、血なまぐささとうなり声に満ちた車内で女性ら
パイプの居場所をめぐる実験で、養殖ウナギ(手前)との競争に勝った天然ウナギ=脇谷量子郎・東京大特任研究員提供 河川に放流した養殖ウナギは天然ウナギに負ける――。中央大や東京大などの研究チームは、貴重な資源を増やそうと全国で実施されている養殖ウナギの放流の効果に疑問を投げかける研究成果を発表した。 ウナギは海と川を行き来する回遊魚。食用で流通するウナギは、国産も輸入品もほとんどが天然の稚魚を養殖したものだ。 稚魚の漁獲量は不漁が続いており、価格が高騰。こうした状況もあり、養殖ウナギを河川などに放流する取り組みが各地で実施されている。水産庁によると、2018年には約200万匹が放流されたという。 研究チームは養殖と天然のウナギの間で、餌やすみかなどの生活環境をどう確保し合うのか競争関係を調べた。
奈良市の奈良公園内にある東大寺境内で、参道と芝生の境にある柵の鎖をかじる鹿の姿が観光客の注目を集めている。金属製の鎖をあごでしっかりくわえ、ゴリゴリと音をさせてかじる姿は、まるで食べているかのよう。このエリアだけで見られるといい、専門家も謎の行動に首をひねっている。【花澤茂人】 鎖をかじる鹿が見られるのは、大仏殿から南にまっすぐ延びる参道の真ん中あたり。南大門や本坊がある周辺だ。東大寺参拝のメーンストリートとして観光客が歩き、多くの鹿が頭を下げて鹿せんべいをねだる。 昼ごろ本坊前に行ってみると、鹿が5頭ほどいた。柵の鎖は高さ約40センチ。1頭の鹿が柵に近づくと、鎖はちょうど顔の高さにある。鹿はフンフンと鎖のにおいをかいだかと思うと、おもむろにかじりついた。よく見ると、他にも鎖をかじっている鹿がいる。すぐにやめて、またかじる鹿もいれば、1分ほど延々とかじり続ける鹿もいる。「鉄分不足ちゃうか」
全国3000の書店が次にヒットするマンガを予測する「ネクストブレイク漫画ランキング」のトップに、講談社の「聖(セイント)☆おにいさん」(中村光)が選ばれた。2位以下に約4倍の差を付ける2401ポイントを獲得、圧倒的な支持を集めた。 ランキングは、ゲーム雑誌大手のエンターブレインがアンケート方式で、3位までの予想を元に集計、選出した。初の集計となった06年夏の第1位は、後にフジテレビの深夜アニメ枠で放送されてブレークした「もやしもん」。5位に松山ケンイチさん主演で映画化が決まるなどした「デトロイト・メタル・シティ」が選ばれている。 「聖☆おにいさん」は、ブッダと、イエス・キリストの二人の聖人が、バカンス代わりに時空を超えて、東京・立川のアパートで暮らし始める……というとっぴな設定のマンガ。ブッダがマンガ喫茶で手塚治虫の「ブッダ」を読んで感動するなど、世間離れした二人の聖人の姿をコミカルに描い
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