県が放射線量の主要モニタリングポストを移動したために一部の測定値が大幅に低下した問題で、地元住民には「地域の放射線量の代表的な数値として見ていたのに、急に変わるなんて...」と戸惑いが広がっている。東京電力福島第一原発事故後、蓄積されてきた測定値の推移との比較ができなくなり、「簡単に動かしてよかったのか」と疑問視する声も出ている。 ■気になる数値 郡山市のパート女性(57)は2日、県発表の郡山合同庁舎に設置されたモニタリングポストの測定値が半減しているのを見て不思議に思った。その後、測定場所が変わったのが原因と分かった。 市内の放射線量の傾向を把握する数値として、公表された測定値を気に掛けてきた。放射線量の低くなる傾向は最近緩やかになっていると感じていた。そんな時に毎時0.5マイクロシーベルト程度だった数値が同0.2マイクロシーベルト台に低下した。「今までの放射線量はいったい何だったのか」