「京都のヤクザの元組長の息子でラッパー」。 これまで、何も知らない人間に「孫GONG」という男を説明する時、決まってこう口にしてきた。 このたった17文字に、孫GONGのとんでもない密度の背景が詰まっている。 しかし、彼のホームタウン・京都でのある1日を密着した取材を終えた今では、そんな17文字では語りつくせない孫GONGの不思議な人柄と存在感について、筆者は山ほど語るべきことを持っている。 存在感のある巨体と、その腹部に鎮座する和彫りのダルマ。関西で随一の大麻好き。まるでフィクションから飛び出してきたかのような強烈なキャラクターだ。 凄まじい経歴と厳ついビジュアルながら人当たりがよく、誰よりもしゃべり、誰よりも笑う。その振る舞いは「豪放磊落」を絵に描いたよう。 よく笑うけど目は笑ってない、腹では何を考えているかわからない……そういうタイプとも違う。むしろその目はつぶらでさえある。 しかし
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