「セーラー服と機関銃」や「犬神家の一族」など、小説と映画を組み合わせる手法で数々の大ヒット作を飛ばし、「メディアミックスの生みの親」と呼ばれる角川春樹氏(81)が新たな“闘争”を開始した。裁判資料から見えてきた、その意外な「真相」とは――。 【写真】「カ・イ・カ・ン…」 角川映画の代表作といえばコレ! *** 9月1日、角川春樹氏が「角川家の精神を象徴する家宝」の返還を求めて東京地裁に提訴した裁判が波紋を呼んでいる。被告となったのが弟・歴彦氏が名誉会長を務める公益財団法人「角川文化振興財団」という、いわば“身内”に対する訴訟だったためだ。 「角川春樹事務所」代表取締役として、いまも出版界の第一線に立つ春樹氏が訴訟の目的に挙げるのは、財団が保管している「角川家に代々伝わる天秤棒」の引き渡しという。訴状にはこう記されている。 〈本訴の目的物である天秤棒は、角川書店を創業した角川源義がその父であ