月本先生は、漢文を日本語として読むために文字や符号を記入した訓点資料、なかでも中世以前の古訓点についての研究をされています。 第1回は、高校時代に親しんだ方も多い漢文訓読(漢文に符号を付けて日本語の語順で読解する方法)などのご研究をめぐるお話をお伺いします。 漢字だけで書いてある文章にびっくり ――小さいころからよく本を読まれていたそうですが、「言葉」に興味をもたれたのはいつごろだったのでしょうか? 私が本を好んで読んでいたものですから、小学校低学年のときに、親が中央公論社の『日本の歴史』という当時の大ベストセラーの一冊目を買ってくれたんですね。 今でも文庫版になって出ていると思いますが、当時東大の文学部の日本史の先生だった井上光貞という方の『神話から歴史へ』というタイトルの本でした。そこに魏志倭人伝が全文原文で引用してあったんですね。それを読んで、そこは小学生ですから「漢字だけで書いてあ
![「漢文訓読に使った言葉が今に生きているんです。」月本雅幸(1)|インタビュー Vol.3|超漢字マガジン 漢字を知り漢字を楽しむサイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4cfde57a5162b66ad054b4945d677564ba43ef65/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.chokanji.com%2Fmagazine%2Finterview%2F03%2Fimages%2F01.jpg)