我が国の貴重な世界遺産である「糺の森」は、京都市の中央に位置する鴨川と高野川が合流する三角州の一帯に位置し、3万6千坪・東京ドーム3倍の面積に紀元前3世紀ごろの山代原野の原生樹林と同じ植生が群生し、石器時代からの人々と森林(自然)に関わる遺跡や遺物が現存する、学術的・歴史的に貴重な森林です。また、四季に移ろう林泉の美と幽すいが「万葉集」をはじめ「源氏物語」など、数々の物語や詩歌管弦にうたわれています。樹間を流れる御手洗川・奈良の小川・瀬見の小川・泉川の流水と、貴重な万葉植物や昆虫、小動物などが生息するなど、大都市にあって山代原野の面影を残す唯一の自然林であり、日本の歴史と文化を今日に伝えています。 昭和58年、日本文化の原点として国の史跡に指定され、平成6年には世界遺産条約に基づきユネスコより、顕著な普遍的価値を有する文化財として『世界文化遺産』に登録され、世界人類共通の宝物として未来永久