JR旅客6社が、2025年4月から精神障害者の運賃割引制度を始める。東京メトロや京成電鉄などの大手私鉄9社も、今年から来年にかけて相次いで開始する。導入済みの事業者と合わせて、JRグループや大手私鉄16社の全てで実施されることになり、先行していた身体障害者、知的障害者の水準にようやく並ぶ。ただ、日常生活で利用するには厳しい条件がなお残る。(我那覇圭) 精神障害 統合失調症や双極性障害、てんかん、薬物やアルコールなどの依存症、高次脳機能障害、発達障害などを指す。2023年版の厚生労働白書によると、推計で全国に614万8000人おり、身体障害の436万人、知的障害の109万4000人を上回っている。