ドラマ化やブログ 相乗効果でヒット マンガ界の1年を振り返る恒例の年末対談。今年は新進気鋭の評論家・伊藤剛さん(38)と、売り場の声を代表して日本最大級の書店、ジュンク堂池袋本店コミック担当の田中香織さん(27)の2人に、2005年の収穫を語り合ってもらった。(司会・石田汗太、佐藤憲一) 田中 店頭では、テレビドラマや映画化で話題となったものがびっくりするくらいよく売れた。『NANA』や『花より男子』ですね。グループや家族で買う人も多く、マンガがみんなで楽しむものになりつつある。 伊藤 少女マンガが100万部売れても、30代以上の男性はまったく知らなかったりする。ドラマ化はその垣根を越える一つの装置だし、全体を俯瞰(ふかん)できる立場にある書店が薦める作品は、僕も信用している。ブログなどの口コミで火がつくことも結構あるのでは。 田中 確かに、誰かが面白いと言う本に飛びつく人が多くなった。ネ