クライアントの森田アルミ工業の森田和信社長(右)と打ち合わせするエー・アイ・クリエーションの谷口愛社長。苦難を乗り越え経営者となった=大阪府阪南市の森田アルミ工業(塚本健一撮影) 異色の女性経営者が神戸を拠点に世界を飛び回っている。海外マーケティングや企業PRのコンサルタント業務を行う「エー・アイ・クリエーション」(神戸市中央区)の社長、谷口愛さん(42)。父親の失踪(しっそう)や借金苦、15歳でのクラブホステスを経験するなど苦難の末に米国の名門・ステッソン大学を卒業し、昨年10月に海外マーケティングなどを手がける会社を設立した。「人生は自分で切り開くもの」。波乱の半生は、多くの人にこんなメッセージを投げかける。 15歳で数千万円の借金生活 「家中の家財道具に差し押さえの札がはられた」 谷口さんは当時、15歳。小学校時代に父親が失踪後、喫茶店を営んでいた母親が事業に失敗し、借金がふくらんだ