群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設中止を表明した前原誠司国土交通相に対し、“テツ”と呼ばれる鉄道ファンたちがエールを送っている。ダムが完成すると、JR吾妻線の一部が水没するため、移設工事が現在進んでいるが、この移設によって鉄道遺産として名高い「日本一短いトンネル」が廃止されてしまうのだ。テツたちの間では「大臣はトンネルを守るためにダム中止に頑張っているのではないか」との声まであがっている。 八ツ場ダムが完成すれば、吾妻線の川原湯温泉駅は水没してしまう。そのため国交省は、1999年から同線の岩島−長野原草津口で線路の付け替え工事を進めてきた。同省の八ツ場ダム工事事務所によると、移設工事は全長10.4キロのうち、すでに9キロが完了。同省はダム工事が中止しても吾妻線移設は進める方針で、2010年度末までの開通を目指している。 だが同事務所は「大臣は視察の際に『JR(の移設)に関してはまた相談し