2019年9月17日のブックマーク (1件)

  • 恋人の骨

    今唯ケンタロウ この作品は2002年の夢の記述を元にした短編小説作品です。 僕の恋人は、すらっとして背が高く、長い髪、顔立ちも整った人で、ある家のお嬢様である。普段はとくにいわゆるお嬢様らしい格好をしているわけでもないけれど、育ちのよさ、上品さはにじみ出ている。この日のデートも、ジーパンに薄いシャツというラフな格好だった。 僕らは川辺の丘にある公園に来ていた。とりとめのない休日のデートにとりとめのないやりとりや会話が、今の僕にとっての幸せだし、彼女にとってもそうだろう。二人はすでに思い込みとか勘違いを越えたところで、明らかに、お互いをわかり合えていた。 1 恋人達のいる丘 今は夕暮れも過ぎようとしている。ちろほろと浮かぶ雲には黒と橙が入り混じって、その合い間あちこちに薄い星が出ている。 二人は緩い傾斜の草地に寝そべって、しばらくの間それを眺めた。もう一度起き上がった時には既に暗くなって、丘

    恋人の骨
    nyrlthtp
    nyrlthtp 2019/09/17