<新渡戸記念館存廃問題>十和田市側「廃館妥当」 青森県十和田市新渡戸記念館の廃館を巡り、収蔵史料を提供していた十和田新渡戸家が市に同記念館廃止条例の取り消しを求めた訴訟の差し戻し審の第1回口頭弁論が20日、青森地裁であり、市側は「これまで同様、条例に基づく廃館処分は妥当だ」として、請求の棄却を求めた。 新渡戸家側は、耐震強度不足を理由に廃止を決めた市に対し、「(新渡戸家は)建物や史料の適切な管理を求める権利があり、市は耐震性を再調査するべきだ」と主張している。 差し戻し前の青森地裁判決は、新渡戸家が主張する権利には法的根拠がないとして訴えを却下したが、今年6月の仙台高裁判決は「条例による一方的な記念館の廃止は許されず、訴えは適法だ」とし、審理のやり直しを命じた。