ITエンジニアにとって、修羅場は「憑き物」だ。 誤字ではない。トラブルは付いて回るというより、憑いてくる。 納期直前になって致命的な不具合が発覚したり、システムのバグで業務運用がストップして報道されたりする大炎上から、そのドミノ倒しの発端となる些細なボヤまで、必ず、何かしら起きる。 「全てのタスクが遅滞なく進められ、問題が一切発生せず、完璧なリリースを迎える」なんてプロジェクトは存在しない。あるとするならば、そのプロジェクト自体を疑ったほうがいい。異常系テストをせず、運用フェーズでトラブルが多発するのがオチである(ソースは私)。 しかも、自分のせいではないトラブルがほとんどだ。 原因を紐解いていくと、安請け合いして勝手に納期を短縮する営業担当とか、前年比10%コスト削減という根拠のない押し付けをしてくる発注元とか、仕様書はないくせに変更だけ要求してくる担当とか、「バグにペナルティを課せば品