2009年10月に行われた鹿児島県龍郷町(奄美大島)の町長選で、川畑宏友町長(77)の対立候補を支援した建設業者の大半が選挙後、町発注の公共工事の指名競争入札から外されていることが分かった。 川畑町長は「負け組が外れるのは数十年続いた町の慣例。改善する必要はあるが時間がかかる」と話している。 川畑町長は01年に初当選。05年に落選したが、09年に当時の現職との一騎打ちを制して返り咲いた。同町の建設業関係者によると、同年の選挙では、町内の20社が加盟する「龍郷町建友会」の7社が川畑氏を支援。対立候補を支援した13社の大半は選挙後1年以上も町の指名を受けられず、1社は廃業に追い込まれた。 選挙で前町長を支援した建設会社の社長(66)は「選挙後は仕事が全くなく休業状態。昨年の豪雨災害の時はボランティアで復旧作業に当たったが、その後も指名から外されている。このままでは廃業だ」とあきらめ顔で話した。