東京都文京区の東大グラウンドで10月16日、東大ア式蹴球部(サッカー部)は東京都大学リーグ1部終盤戦の国学大戦に臨んでいた。グラウンドを見下ろせる校舎の屋上には、複数の人影があった。「日本一のスポーツアナリティクス(分析)集団」を目指す同部の“頭脳”、テクニカルユニットの部員たちだ。 元プロが驚く分析 同部には役割ごとに「ユニット」があり、戦術面でチームを支えるテクニカルユニットの役割は二つに大別される。まずはスカウティング。3、4人ずつの計3班があり、担当する班は試合の約2週間前から相手の映像を元に、コーナーキック(CK)などのセットプレーや個々の選手の特徴などを徹底的に洗い出す。それを監督、コーチら首脳陣に伝え、ゲームプランの“後ろ盾”を提供する。週末の試合を前に原則的に木曜に開くスカウティングミーティングでは、相手の弱点を含む特徴を伝え、どこを攻め、何をしていくべきかなどの対策を映像