8月20日、7月の貿易統計では輸出が3カ月ぶりに増加に転じ、ひとまず安ど感が広がった。ただ、国内の産業空洞化や競争力低下は、「日本抜き」のサプライチェーン構築が進んでいる可能性も透けて見える。写真は1月、都内の港湾施設で撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai) [東京 20日 ロイター] - 財務省が20日発表した7月の貿易統計では、注目されていた輸出が3カ月ぶりに増加に転じ、夏場の景気動向を占うプラス要因として、ひとまず安ど感が広がった。 ただ、輸出増加の勢いは極めて鈍く、国内の産業空洞化や競争力低下は、「日本抜き」のサプライチェーン構築が進んでいる可能性も透けて見える。内需を補う輸出の牽引力に期待する従来型の発想が通用しなくなりつつあるとも言えそうだ。