空から測量 地表くっきり [10/09/21] 東京科学医療グループ・黒沢大陸 上空から森に照射されたレーザーが枝葉の間を抜けて、隠れた地面を浮かび上がらせる。樹木や建物を取りのぞいた状態の地図を描き出せる航空レーザー測量。洪水の予測や植生の解析、立ち入ることができない古墳の調査、都市の3次元地図作りと、活躍の場が広がっている。 ◇古墳調査・洪水予測 多彩な利用法 奈良市の中心部近くにあるコナベ古墳。堀に浮かぶ古墳はうっそうとした木々に覆われ、林の中の様子はうかがえない。 昨年末、この古墳の上空650メートルをヘリコプターが行き来してレーザーを何度も細かく照射、測量データから地表面の3次元画像ができた。 「考えていた以上に、きれいだった。優れた土木技術の造形美だ」 奈良県立橿原考古学研究所の西藤清秀埋蔵文化財部長は、画像を見て驚いた。前方後円墳をかたどる直線と円形が段状に、くっきり残って