大 阪 大 学 教 育 学 年 報 第12号 刃ηη∂130fβ4召o∂1ゴoηa15友 」(∫fθ3Vo1.12 27 グラ ウ ンデ ツ ドセ オ リー と現 象 学的記 述 の位相 につ い ての一 考察 梁 誠 崇 【要 旨】 本研 究は,質 的研究法の代表的 な方法論の ユつであるグラウンデ ッ ドセオ リー について批判的検討 を行 うもので あ る.グ ラウンデ ッ ドセオ リーは,誇 大理論を相対化 し,非 理論的性格か ら出発 した方法論 としてその適用範 囲を 広げるこ とがで きた一方で,方 法論 と しての評価基 準を確立 してい くために,分 析技法 としては実証 主義的性格 を 帯びるよ うになった.そ のために現象への介入やデータ収集 において認識論的課題 を残す結果 とな り,さ らに公理 論の志向性 によって現象の記述性 が損 なわれ る可能性 をもつ