ぼくは大学は経済学部だったので、哲学などはまったくの門外漢なのだが、三十代になってから好んで哲学書を読んでみた。その数は百冊くらいにそろそろなるはずで、まあ、哲学科の一般学生くらいには哲学に詳しくなったつもりである。 で、見渡しても、ろくな哲学入門書がない。やはり、哲学入門書や哲学解説書を読むよりは、哲学書そのものを恐れることもなく読むのがいちばんのおすすめである。百冊の哲学書を読んだといっても、その真意を汲み取れたかは別にすれば、読むのが不可能だった哲学書はウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」だけである。「論理哲学論考」だけは、数式がいっぱい使ってあって書いてあり、数式の記号の意味がわからないから、何をいってるんだかさっぱりわからない。まったく意味がわからない。「語りえぬものについては沈黙しなければならない」とか有名な語句を引いても、何のことをどういっているのかさっぱりわからない。だか
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