近年、じわじわと盛り上がりを見せている「ヴィンテージ・ソウル」。シーンのリスナーを公言している坂本慎太郎さんに、その魅力を聞きました。 坂本慎太郎 | リバイバルでも、コスプレでもない 「昔の人かなと思ってたら、今の人だった」。坂本慎太郎さんがその驚きを素直に証言したように、「ヴィンテージ・ソウル」あるいは「チカーノ・ソウル」といった括りで紹介されるアーティストたちが、ここ数年で確実に増えている。伝統的なソウルのサウンドをモダンな新しさに変換して伝える「ヴィンテージ・ソウル」について、坂本さんはこう語る。 「2013年頃で、アメリカ・オークランド出身のソウルデュオ、Myron&Eがフィンランドでレコーディングした『On Broadway』というシングルでした。曲もよかったし、バンド(The Soul Investigators)のドラムの音が完璧に僕の好きな音だったし、古いソウルをリバイバ