(症候群とは、1つの病気ではなく似たような病気をいくつか集めてまとめる呼び方、つまり総称です) と、病気の状態をそのまま表した病名で、血液細胞のがんの1つです。 さて、最初に書きましたように、「骨髄異形成症候群」とは「工場で血液細胞をつくるのに異常が起きた病気」という意味です。骨髄異形成症候群とは、白血球、赤血球、血小板の3種類の生産ラインのうちの一部に異常が起きたのではなく、工場において3種類の血液細胞のおおもとになる、「種の細胞」(造血幹細胞)の調子が悪くなってしまう病気です。このため、生産ラインすべての細胞に、大なり小なりの異常(「いびつさ」と例えてみます)が生じる可能性があります。骨髄異形成症候群にみられる「血液細胞の異常」は、顕微鏡で観察したときの形の異常(「異型性」と呼ばれます)だけでなく、その機能の異常も含まれます。骨髄異形成症候群の骨髄では、実際には白血球、赤血球、血小