焼き肉チェーン「焼肉酒(ざか)家(や)えびす」での集団食中毒事件で4人の命を奪った「腸管出血性大腸菌」による被害がドイツなど欧州諸国で広がり、5月31日までに死者は計16人に達した。当初感染源とされ輸入停止が相次いでいるスペイン産のキュウリがこの日、「シロ」と分かり、感染拡大に加え風評被害も欧州全体を揺るがす問題に発展している。(SANKEI EXPRESS) ドイツで最初に感染が見つかったのは5月中旬。検出されたのは腸管出血性大腸菌O(オー)104で、えびすの事件の原因となったO111と同様、ベロ毒素を出し、重症化すると溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する。 これまでにドイツで15人、スウェーデンで1人の死亡が確認された。英国、オランダ、デンマークなどでも感染者が確認されているが、大半はドイツへの旅行から帰国した人だ。 下痢などの症状を訴えた人は欧州全体で約1200人に上り、ドイツのイ