欧州連合(EU)の欧州議会が人権活動などに貢献した人に贈るサハロフ賞の授賞式が13日、仏ストラスブールであった。今年の受賞者は、過激派組織「イスラム国」(IS)の性奴隷にされたイラクの少数派ヤジディ教徒の女性2人。その一人、ラミヤ・アジ・バシャールさん(19)が、朝日新聞のインタビューに壮絶な体験を語った。 ISがバシャールさんの故郷イラク北部シンジャル近郊コチョに侵攻したのは、2014年夏。高校生で16歳だったバシャールさんは、両親と12人のきょうだいたちと暮らしていた。「とても幸せだった」生活は一瞬で終わる。ISは逃げ遅れた村人千数百人のうち、男性と高齢の女性を殺害。両親や兄たちも殺された。バシャールさんは拘束され、ISの本拠地イラク北部モスルに送られた。 ISはバシャールさんのような若い女性を「性奴隷」として人身売買していた。バシャールさんはISの戦闘員に4回「転売」され、その都度、