米国の雑誌「WIRED」の創刊編集長ケヴィン・ケリーが日本を訪問して、2014年10月9日から10月11日にかけていくつか講演をしました。私はそのうち10月10日と11日の講演を聴講する機会を得ましたので、思いつくままにその感想を書いてみます。最初にお断りしておきますが、詳細なイベントレポートではありませんので、その点はご了承ください。 今回のケヴィン・ケリー来日は、今年の6月に『テクニウム』がみすず書房から出版されたことがきっかけです。この本は、2010年に刊行された『What Technology Wants』を服部桂さんが翻訳したものです。その出版を記念して、服部さんがケヴィン・ケリーを日本に呼んだそうです。 本題に入る前に、ケヴィン・ケリーと私のかかわりを簡単に説明しておきましょう。私、堺屋七左衛門は、ケヴィン・ケリーがブログ「The Technium」で発表したエッセイを翻訳して