政治とエンタメの距離が、近年ますます近づいている。2018年4月、フォークデュオのゆずが、新曲「ガイコクジンノトモダチ」で国旗・国歌に言及して、「君と見た靖国の桜はキレイでした」「どうして胸を張っちゃいけないのか?」などと歌い、政治的な内容ではないかと物議を醸した。また同年6月にも、ロックバンドのRADWIMPSが、新曲「HINOMARU」で「気高きこの御国の御霊」「さぁいざゆかん 日出づる国の 御名の下に」などと歌って、新しい愛国ソングではないかと話題をさらった。これまでも愛国的な音楽は存在したものの、ノンポリだと思われていた若手や中堅の有名アーティストたちが、何の前触れもなく、このような作品を立て続けに発表したことはなかった。そのため、大きな注目を集めたのである。 政治的エンタメとは何か?