OracleはSun Microsystemsを買収することによりハードウェア事業を手にしたこととなる。ハードウェア企業がソフトウェア企業を買収したことは多々あれども、その逆はかつて例がない。ソフトウェアがハードウェアのおまけだった時代から、ソフトウェアそのものが産業として成り立つ時代にシフトし、かつてのおまけが遂にハードウェアを飲み込むことになったという点で、今回の買収はIT業界の歴史に残る出来事といって間違いない。 今回の買収について、ハードウェア事業は複数社に売却し、ほぼ無料で莫大なソフトウェア資産を手にするのみというLarry Augustinの見方もあるが、その線はないということをあえて前提とし、ハードウェア事業を手にしたOracleがどこへゆくのか考えてみたい。 Oracleのラリー・エリソン会長は「Oracleはアプリケーションとハードウェアのシステム全体を設計・統合できる唯