毎年のように新機種を投入し、買い替えをうながす「iPod」。そのつど誘惑に負け、自宅には現役を引退したiPodが多数、という方も少なくないことだろう。 しかしiPodに内蔵のバッテリーやストレージは生きているはずで、これを活かさない手はない。前後編の2回に分け、iPodのファームウェアを書き換えて新しいポータブルオーディオプレーヤーへと生まれ変わらせる「Rockbox」を紹介する。 ■iPodは「小さなコンピュータ」 一般的な基準でいえば、iPodはポータブルオーディオに分類される。しかし、10年前に発売された第1世代の時点から、32bit CPUのARM7TDMIを搭載し、全体を統括する処理はそのCPU上で行われる。 iPodの表示装置を内蔵の小型液晶パネル、入力装置をスクロールホイールに見立てれば、自律動作する「小さなコンピュータ」といえる。実際、システムソフトウェア(ファームウェア)