アユ漁の様子。猛暑日が続くとアユが岩陰に潜ってとりにくいという=7月8日、川崎市多摩区一夜干しなどの多摩川アユが並ぶ売り場=中央区の日本橋三越本店 【斎藤博美】かつては水質汚染が深刻化していた多摩川でとれたアユが、ひそかな人気を集めている。日本橋三越本店で3年前から売り出し、売れ行き好調が続く。例年は8月までだった販売期間を今年、数量が確保できれば11月末まで延ばす予定だ。 日本橋三越地下の鮮魚売り場の一角に多摩川の天然アユ一夜干しのコーナーがある。20センチほどの一夜干しと、10センチ前後のアユ3匹がセットになった「あゆせんべい」が並ぶ。販売元の吉川水産(世田谷区)の担当者は「汚染のイメージがまだ強いのか多摩川のアユなんてと難色を示す人もいるが、一度食べるとリピーターになる方が多いようです」と話す。一夜干し1匹約1500円と高額だが、「天然ということでも人気が高い」という。 多摩川