日立製作所本社の入るビル(千代田区) ©共同通信社 謎のハッカーが作成したウイルスに世界中のパソコンが止められた。ウイルスの名前は「WannaCry(泣きたくなる)」。英国の国民保健サービスのシステムを停止させ、スペインの通信会社や、輸送会社フェデックス、日本ではウイルス対策も手がけるIT大手の日立製作所のPCが感染。電子メールの送受信ができなくなったり、添付ファイルが開けなくなるなど、社内システムの一部に障害が出た。 「感染が確認されたのは5月12日。英国の病院のシステムが軒並み停止し、手術が中止されたりするなど深刻な対応を迫られました。150カ国以上で数十万件のPCが感染したとみられています。サイバー攻撃が民間のインフラを停止させる可能性は何年も前から指摘されてきましたが、それがとうとう現実になった」(社会部記者) WannaCryは「身代金要求型(ランサムウェア)」と呼ばれるウイルス