前回の最後にお届けした課題演習―【問題2】は、「セマフォ」に関する問題でした。 セマフォは、メモリやポートなどの共有資源について獲得と返却の操作を行うことで、タスク間の同期および「排他制御」を可能にするオブジェクトです。 今回は、問題の解答に続いて、「セマフォと排他制御」について解説します。この機会にしっかりと理解しておきましょう。 それでは、解答を発表します! 課題演習―【問題2】の解答 共有資源のセマフォを獲得する操作を「P操作(オランダ語で“通行する”を意味するPasserenの略)」、セマフォを解放する操作を「V操作(オランダ語で“腕木を上げる”を意味するVerhoogの略)」といいます。P操作を行ったときに、セマフォのカウンタが「1」であれば、「1」が減算され、セマフォを獲得できます。セマフォを獲得した状態でV操作を行うと、セマフォのカウンタに「1」が加算され、セマフォが解放され